人民元が急騰、豪ドルの回復は？

今回のアジアセッションでは、経済データが多数発表され、新しいトレンドが見えてきました。ニュージーランドでは、食品価格インフレが月ごとに減少し、インフレ指標が緩和する兆しを見せています。年率で高い状態が続いていますが、食品価格の月次の下落は、消費者物価指数（CPI）に実質的な影響を与える可能性があります。 また、ニュージーランドからの別の報告では、今後5年間で予算の黒字に戻る見込みがないことが示されています。成長が弱く、負債が高いため、財政の修復が遅れています。この影響でNZDは重く取引されました。 オーストラリアからは、S&Pグローバルフラッシュ総合PMIが51.1に低下しており、これは7ヶ月ぶりの低水準であるものの、依然として50の拡張閾値を上回っています。この数値は、競争の激化や輸出成長の鈍化が影響していることを示しており、サービス業の活動が減少しています。 一方、製造業は相対的に堅調で、PMIは52.2に上昇しています。これには、堅調な商品の需要と輸出注文の改善が寄与しています。 コモンウェルス銀行とオーストラリア国立銀行からの見解によれば、2026年2月2日から3日の会議で準備銀行が金利を引き上げる可能性があるとのことです。このため、AUD/USDは0.6620を下回ってから0.6635に回復しています。 USD/JPYは154.75を下回り、ユニークな市場反応を見せています。日本のPMIは弱い製造業の影響を受けつつも堅調な成長を示しています。中国の人民銀行（PBOC）は依然としてモデル推定値を超える水準でUSD/CNYの基準レートを設定していますが、市場はそれに逆らう動きを見せています。これまでのデータを総合的に見ると、アジア太平洋地域全体での成長期待が揺らいでいる様子が伺えます。