カナダ11月生産者物価指数6.1%上昇

生産者物価指数の変動

カナダの11月の生産者物価指数（IPPI）は前年比6.1%増で、前回の6.0%を上回りました。これは14ヶ月連続の増加を示しており、製造業全体でのインフレの「粘着性」が浮き彫りになっています。特にエネルギー製品が強い影響を及ぼしており、エネルギーセクターは4.3%の急増を見せました。

エネルギーと貴金属の影響

エネルギーおよび石油製品は、燃料価格が上昇した背景には、ロシアへの制裁およびロシア・ウクライナのインフラ問題が影響しています。特にディーゼルは7.9%増、ガソリンは1.5%増と顕著です。さらに、貴金属も注目に値します。金は1.2%、銀は3.2%の上昇を見せており、米国連邦準備制度理事会の利下げ期待が投資を呼び込んでいることが影響しています。

食料品および農業の価格

食品と農産物は前年比で1.3%の上昇が見られ、中でも穀物と油糧種子製品が7.3%の増加を記録しました。特に中国からの米国大豆の購入が影響していることが分かります。また、畜産品については、鶏肉が37.9%、牛肉が28.1%も前年比で上昇しており、これは引き続き高い原材料コストが影響していると考えられます。

結論

全体として、カナダの生産者物価指数の上昇は製造業と消費者物価（CPI）にさらなる影響をもたらす見込みで、特にエネルギーと貴金属の価格が中心となっています。この状況は、今後のインフレ圧力の持続を暗示しています。