ニュージーランドの経常収支が急拡大

ニュージーランドの経常収支は、2023年第3四半期に急激に悪化し、ヘッドライン赤字がNZ$8.37bnに達しました。これは市場の予想を大きく上回るもので、前四半期のNZ$1.30bnの赤字からの著しい悪化を示しています。一方、季節調整済みの赤字はNZ$3.78bnと、依然として悪化しており、経済における外部バランスの圧力が続いていることを浮き彫りにしています。年間で見ると、経常収支の赤字はNZ$15.37bnに縮小し、GDPの3.5%に相当します。これは、ロイターの予想である4.8%の赤字よりも大幅に改善されたもので、新ゼランドの外的ポジションは変動のある四半期結果にもかかわらず、トレンドレベルで改善していることを示しています。現在のアカウントは、経済が国外からの借入ニーズを示します。持続的な赤字は国内の消費や投資が海外からの資本流入に依存していることを意味し、グローバルリスク回避や金融条件が厳しくなるときには通貨が影響を受けやすくなります。政策的には、データはニュージーランド準備銀行の短期的な展望に大きく変化をもたらすものでなく、年間赤字が改善していることは経済が過熱しているのではなく、逆に減速していることを示唆しています。市場においては、ヘッドラインよりも構成が重要で、年間の経常収支が持続的に改善すれば、NZDの中期的な脆弱性が減少する可能性があります。