ECB政策会合に注目！ユーロの行方は？

欧州中央銀行（ECB）のクリスティーヌ・ラガルド総裁が今週の政策会合で利上げに対する強い反対を示さなければ、ユーロは短期的にさらに上昇する可能性があるとMorgan Stanleyが示唆しています。最近の金利上昇に期待が高まる中、ECBの公式がそのことに対して明確な抵抗を示さない場合、ラガルドの発言が市場の期待にどう影響するかが注目されます。ユーロ圏のインフレが持続的で、成長が予想以上に持ち堅いことから、政策設定が十分に引き締まっているかについての疑問が生じています。 Morgan Stanleyは、ラガルドが高い金利の期待に対して強く反対しなければ、ユーロがさらに強含む可能性があると述べています。特に、米国の非農業部門雇用者数（NFP）の発表が弱い結果となる場合、ドルにプラスの圧力がかかり、ユーロ高につながるでしょう。テクニカルな観点からは、ユーロが1.1920ドルを超える持続的な動きを見せれば、1.20ドルのレベルに向かう道が開け、これはポストパンデミックの回復の初期段階以来見られない水準となります。 長期的な視点では、Morgan Stanleyはユーロの中期的な見通しがより建設的であると考えています。彼らはECBが利上げを見送るシナリオを基本シナリオとは見なしていませんが、米国の金利、リスクプレミア、そしてグローバル資本フローがユーロに有利に進展すれば、ユーロの上昇がまだ見られるとしています。さらに、米国の金利期待やドルリスクプレミアの低下、安定した欧州の成長動因が相まって、ユーロが1.30ドルに到達する可能性があると述べています。これにはドルの持続的な弱さと好ましいグローバルな条件が必要ですが、ユーロの下押しリスクは次第に限定的であり、上昇の可能性は非常に大きいとされています。