米国住宅建設業界の厳しい現実

米国の住宅建設業界は、今年厳しい状況に直面しており、明るい見通しは見受けられない。特に、住宅建設業者のETF ($XHB) は年初から衝撃を受け、その後の反発も失敗し、年末にはわずかに下降したまま引けた。高級住宅建設業者は他の業種に比べて良好なパフォーマンスを示しているが、全体的な住宅建設業界は不振だ。最近の全米住宅建設業者協会(NHB)による住宅建設業者のセンチメント指数は39で、これは歴史的に見ても底に近い水準である。 今年は低金利からの回復が期待されたが、反対に現在は失望でのどん底にある。来年にはいくつかの金利引き下げが予想されているが、それが長期金利に波及しない懸念が強い。米国の住宅購入者は主に30年固定の住宅ローンを利用しており、連邦準備制度の金利がこの長期金利に影響を及ぼす可能性は低い。最近のデータでは、保留中の住宅販売が予想を超えて3.3%増加したことで需要の高まりが示され、一部の期待が高まっている。 また、本日発表されるケース・シラー住宅価格指数とFHAの価格指標が年率1.2%、1.7%の上昇が見込まれている。この経済的データに加えて、ダラス連銀のサービスセクター調査や、12月のFOMC議事録も市場の大きな動きに影響を与える可能性がある。最終的には、年末の取引日を迎え、S&P 500先物は今のところ横ばいで推移している。